Vol.164 金子勝さん(経済学者)「大阪万博今すぐストップ!中止して被災者を救済せよ!」
ゲスト:金子勝さん(経済学者)
冒頭から経済学者の金子さんは、たいへんに怒っておられます。能登半島地震に対し、政府が用意するとした予備費はたったの47億円と言います。東日本大震災のときは、2兆円を積み増した。金子さんによれば、新型コロナ対応でタガが外れ、2020年度には12兆円もの予備費を組んだと言います。現在2023年度でも5.5兆円、それに加え基金も積むわけです。国会の承認なしで閣議決定だけで使える巨額の予備費とは、一体何のためにあるのでしょうか?そこで今回の能登半島地震です。日に日に増え続ける死者・負傷者、壊滅的被害を受けた被災地、遅々として進まないライフラインの復旧、寸断された道路、孤立する村落、失われた地域の生業。ここまで深刻な状態に陥っている状況において、たったの47億円というのです。その傍らでは、わずか6か月で使い捨てる大阪万博に10兆円もの税金を投入している国家なのですから全くもって理解不能。何を出し渋っているのでしょうか?国民のくらしを全く見ていない永田町のコップの中だけの政治家に改めて失望せざるを得ません。
これをもって金子さんは、予備費は政府の裏金、合わせての基金は官僚の裏金だと言い切ります。万博だけではありません。原発再稼働と老朽化原発の60年超運転、DX(デジタルトランスフォーメーション)などと言いながら4桁暗証番号銀行キャッシュカードと何ら変わらないマイナカード、軟弱地盤の辺野古基地もしかり、失敗公共事業にどこまでもしがみつくその訳は、政治家と大企業の利権でしかないわけです。
そして何といっても戦争のできる国へと突き進む防衛予算。本当の安全保障とは、今回のような災害への盤石な備えであったり、農業の自給率を上げて国内での農作物の安定供給を実現するであったり、医療・福祉の充実であったりするわけですが、自民政治がやることは、米国べったりの軍備拡大であったり、オリンピックや万博などのお祭り騒ぎであったり、立ち遅れた自動車産業への固執であったりと、まったくもって逆走している様相です。アベスガ政権から現在に至るまでだけで一体どれほどの無駄金を使って、国民の平穏な暮らしを破壊して来たのか、金子さんの話にじっくりと耳を傾けていただければと思います。
また番組後半では、政治権力に操られる日本の検察について取り上げます。パーティー券裏金問題の真相解明は、総理の座を死守したい岸田のアベ派叩きとしか見えません。岸田派、二階派へのあからさまにぬるい捜査を見れば誰でもわかります。思えば検事総長を手なずけ、数々のでっちあげ(証拠の改ざん)で目障りな者を打ち落とし続けたアベ政権以来、その体質はまるで変ってはいないようです。検察には決してだまされてはいけないと金子さんはおっしゃいます。
番組最後には、そのようなポンコツ政権の中、一体どのような政策が日本経済を救うのか?大企業ではなく、どうすれば庶民の暮らしや地域の産業は潤うのか?経済学ご専門の金子さんならではのアイディアを伺います。
今回も聴き応えたっぷりの60分間。最後までどうぞごゆっくりお付き合いください。
00:03 前枠 TM~
04:58 前半 Jingle~
34:46 後半 Jingle~
55:36 後枠 ETM~
57:14 アナ尻
60:00 曲尻 ~F.O
<番組冒頭でご紹介したイベント情報>
緊急集会「テレビでは伝えない真相・関西万博本当の狙いはカジノ」
報告:薮田ゆきえ氏・西谷文和 主催:NHKとメディアを考える会(兵庫)
2024年1月21日(日)13:00開場・13:30開会 於:兵庫県民会館9階県民ホール
参加費:1,000円・学生500円
西谷文和・新刊のご紹介
「万博崩壊・どこが身を切る改革か?」せせらぎ出版・刊(1,430円税込)
西谷文和(対談: 内田樹・たつみコータロー・金子勝 / ルポ:藤永のぶよ)
☆詳しくは、こちらまで!
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