Vol.133 ふたつの特集「震度6強でフクイチ1号機倒壊?報道されない不都合な真実(森重晴雄さん)」「ウクライナ取材報告(西谷文和)」

ゲスト:森重晴雄さん(原子力工学研究者)

特集1「震度6強でフクイチ1号機倒壊?報道されない不都合な真実」

特集2 西谷文和による「ウクライナ取材報告」

今回は、ふたつの特集をお届けします。まず前半は、スタジオに、原子核工学の研究者であります森重晴雄さんをお迎えします。森重さんは、三菱重工在籍中に四国電力・伊方原発3号機の建設に携わったことがあるスペシャリストであり、原子炉の耐震設計にもたいへんお詳しい専門家です。このところ日本列島や日本を取り巻く海域では、大きな地震が群発しています。そこで心配になるのが、3.11で大きく破損したままの福島第一原発です。特に1号機では、今年3月に明らかになった内部映像によれば、原子炉を支えているペデスタルと呼ばれる土台は、コンクリートが溶け落ちて鉄骨のみになっている様が見てとれます。更に使用済燃料プールには、392体もの核燃料棒が非常に不安定な状態で保管されています。森重さんは、今後、震度6強の地震が福島を襲えば、1号機は格納容器ごと倒壊し、さらには使用済燃料プールも損壊することも十分あり得ると言います。そうなれば当然高線量によりフクイチ全体に人が立ち入ることができなくなり、すべての施設が制御不能となる。これが福島第2原発に飛び火し、次は女川と、原発の制御不能が次々に連鎖していく最悪のシナリオもないとは言い切れないと言います。首都圏をも含む日本列島の壊滅的な被害が想定される中、どうして国も東電も手をこまねいているのかと森重さんは憤ります。それどころか耐震解析の偽装ともとれる事態も見受けられ、森重さんの提案する解決策に耳を貸そうとはしないのです。このまま政府や東電に任せておいてよい訳はなく、われわれ市民がこれまで以上に声を上げていかなければならないことだと思い知らされるインタビューです。

そして番組後半は、ウクライナ現地取材から戻ったばかりの当番組パーソナリティ西谷文和によるウクライナ・ルポです。今回も「戦争のリアル」を取材し発信するために、現地に入ったわけですが、そこには想像以上に壮絶な現実がありました。今回は、虐殺と激戦の舞台となったキーウ近郊のブチャとイルピンでの取材の模様を語ります。「ブチャの大虐殺」「イルピンの戦い」の生々しい痕跡を目の前に、民間人への攻撃はないとするロシア側の主張がいかに愚かなことなのか、そして無残にも奪われた夥しい人命と瓦礫の街を思うとき、独裁者を諫め民意で戦争を止める手立てを早く見つけねばならないと思うのです。

今回も聴き応えたっぷりの60分、どうぞ最後までじっくりとお付き合いください。

00:03 前枠 TM~
02:28 前半 Jingle~
38:21 後半 Jingle~
55:04 後枠 ETM~
57:01 アナ尻
60:00 曲尻 ~FO

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