Vol.188 ふたつの特集「そんなアホな、万博強行、被災地切り捨て。」と「原発新規増設を容認!原発とリニアで日本壊滅?」
ゲスト:以下のお二人に電話インタビューします。
特集1:「そんなアホな、万博強行、被災地切り捨て。」
清水文雄さん(内灘町会議員)
特集2:「原発新規増設を容認!原発とリニアで日本壊滅?」
小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)
今回の「路上のラジオ」は、ふたつの特集をお送りします。まず前半は、能登半島地震で大きな被害を受けた石川県内灘町の町会議員、清水文雄さんにお電話でお話を伺います。内灘町では「大阪関西万博再検討を求める意見書」が採択されたといいます。対して、県議会や金沢市議会等ではこれが否決されており、保守王国石川だけに、なかなか横へは広がりません。復興はおろか復旧すらままならない被災地では、まだ学校など一次避難所の厳しい環境の中で暮らす人も多く、それなのにアベ友で維新の息もかかる馳石川県知事は、万博へ1,000万円の県予算を用意したというのですから、聞いて呆れます。内灘町議会でも維新の議員1名だけが意見書採択に反対したと言います。地元被災地よりも、ばかげたお祭り騒ぎを支援しようというのでは、地方議員の資質が問われます。清水さんは、インタビューの中で繰り返し訴えます。被災地の支援は命の問題なのだと。どの政党どの所属ということではなく、超党派で全力で立ち向かうべきなのだと。そしてリスナーに対しては、能登半島地震の被災地を決して見捨てないでほしいと。万博の大屋根リングの木材があれば約4,000棟の仮設住宅が建ったと言います。内灘町では、暗く汚い仮設トイレに雨の夜などは傘をさして用を足さねばならぬ高齢者がいるというのに、大阪の万博では2億円のトイレを作っています。じゃぶじゃぶと巨額の税金をつぎ込み、労働者は6か月で壊すしかないお祭り会場建設という虚しい労働に従事させられ、被災地の復旧・復興のためのリソース(ヒト・モノ・カネ)は極端に不足しています。そんな清水さんの訴えにぜひ耳を傾けていただきたいと思います。
そして後半は、おなじみ元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんにお電話でお話を伺います。国の「エネルギー基本計画」の改定にあたり、経済産業省は原発の増設を認める検討に入ったといいます。老朽原発の廃炉を条件に、その数だけ原子炉を増やすことができるようにするというのですが、寝耳に水のこの方向転換を、小出さんはどう読み解くのでしょうか?国や電力会社、ゼネコンなど権力集団が集う「原子力村」改め「原子力マフィア」が3.11から得た教訓とは、たとえどんな大事故が起こっても誰も責任をとる必要がなく、さらに原子力政策を進める限り、どんどんとカネ儲けができるということなのだと小出さんはおっしゃいます。そして、原発再稼働の大義名分が化石燃料発電によるCO2削減だという論調は、大きな間違いだとも訴えます。原発建設とその先10万年以上も死の灰をおもりするのにどれだけのC02が必要なのか冷静に考えれば答えは明白であり、原子力マフィアの情報操作に惑わされてはならないのだと。またリニア建設もしかり。従来の新幹線の3倍もの電力を自前の発電所を持たないJR東海が供給を受けることになるわけで、そういったこともセットとなって原子力マフィアが大儲けする構図が出来上がっているのだと言います。対して、私たちが3.11から得た尊い教訓とは、事故から13年以上も経った今でさえたいへんな窮地にある福島の方々を思えば、決して原子力発電所など人類はもってはいけないのだということであり、次に事故が起これば、日本が終わってしまう規模にもなるかもしれないということ。ましてや地震の活動期に入っている日本列島においては、危険極まりないことなのです。今回も小出先生とともにじっくりと考えてみたいと思います。
2本の特集で綴る第188回の路上のラジオ、今回も最後までごゆっくりお付き合いください。
00:03 前枠 TM~
06:01 前半 Jingle~
33:48 後半 Jingle~
54:20 後枠 ETM~
56:12 アナ尻
60:00 曲尻 ~F.O
※番組冒頭でご紹介しましたイベント「万博カジノを止める大阪府民大集会」(7/15)の詳細は、こちらをご覧ください。
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