Vol.212 冨田宏治さん「兵庫県知事選挙と総選挙の結果を分析する」
ゲスト:冨田宏治さん(関西学院大学法学部教授)
今回のゲストの冨田宏治先生は、日本政治思想史がご専門で、特に近代日本の民主主義について造詣が深くていらっしゃいます。そこで今回冨田先生には、明らかに従来の選挙戦とは様相を異にしたふたつの選挙、斎藤元彦氏が再選された兵庫県知事選挙、そして先に行われた衆議院総選挙について解析していただきます。
まず前半では、兵庫県知事選挙を振り返ります。世間ではもっぱらSNS(ソーシャルメディアネットワーク)がオールドメディアを駆逐したという論調が大半ですが、冨田先生は必ずしもそう単純なものではないのだとおっしゃいます。そこには、社会を相手に巧妙かつ継続的に「実験」を仕掛ける選挙プランナーの邪悪な思惑があるのだといいます。特に斎藤兵庫知事再選では、その選挙プランナーが打ち出す戦略が相互に作用していき、更に炎上商法で儲けようとするネット民を扇動しながら立花孝志氏が乱入した結果の111万票だと言います。
そして番組後半は、総選挙で1990万票から1460万票と約500万票も失った自民の惨敗について解析します。野党各党の票の動きを詳しく見ると、その500万票は失ったというより、溶け落ちたと表現するに相応しいと冨田先生はおっしゃいます。裏金問題などで旧安倍派中心に中枢からこぼれ落ちた岩盤保守層と、それに伴う宗教右派が行き場を失った結果、ネットメディアの勢いに乗って国民民主などが押し上がったのだと言います。ただこの流れの中で玉木氏が強く打ち出す政策は、世代間の分断を煽りながら果ては優生思想にまでたどり着く、極めて危険なものではないかと冨田先生は警告を鳴らします。果たしてそれは一体、どういうことなのか?これら含め今回のインタビューでは、データに基づく冨田先生の鋭い分析の数々に圧倒された1時間となりました。最後までどうぞごゆっくりお付き合いください。
00:03 前枠 TM~
05:58 前半 Jingle~
36:31 後半 Jingle~
56:10 後枠 ETM~
58:12 アナ尻
60:00 曲尻 F.O
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