Vol.1 終わらない戦争!終わらない原発!
ゲスト:小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)
終わらない戦争!終わらない原発!
イラク現地取材報告&小出裕章氏再び熱く語る!
レポート:西谷文和 聞き手:西村麻衣さん(大阪YMCA)
電話ゲスト:小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)
MAIN INTERVIEW
記念すべき第1回目は、西谷文和のイラク取材レポートです。今年4月、約2週間に渡りイラク北部のクルド人地域を取材して来た西谷。長きに渡り紛争が続いたこの地において、IS(イスラム国)は「壊滅した」と報道されています。しかし・・前線での戦闘こそ収束したかのように見えますが、荒れ果てた日常に潜む元戦闘員たち、そして世界の至る所で頻発するテロ。「戦場」は、前線から暮らしの中へと移っているのだと西谷は指摘します。
今回のレポートの中で特に印象的なのは、2014年、ISがヤジディ教徒の村を村ごと奪った事件。男たちは殺され、何千人もの女性が捕えられ、奴隷妻として売り買いされたという。西谷はその中で、IS戦闘員と結婚を強要され、今は保護施設で暮らす22歳の女性にインタビュー。また逆に加害者側ISの戦闘員として自爆テロの訓練を受けている最中に捕えられ、今はIS兵士専用の刑務所にいる19歳の少年にも話を聞きました。
報道が遠のけば、風化してしまう人の記憶。しかし現地では、毎日おびただしい人々が血を流し、子供たちは飢え、女性たちの涙は乾かない。その現状をどうにか伝えたいと、西谷はこの番組を始めたのだと語ります。
CORNER
「3.11を忘れない」 小出裕章さんに聞く
久々のラジオ登場で、小出裕章さんも大いに語りました。福島第1原発の事故発生から8年、こちらもめっきり報道が減る中、人々の記憶も薄れつつあるようです。しかし小出さんはおっしゃいます。事故直後に出された原子力非常事態宣言は、今も発令されたままであり、日本は今も戒厳令下にあることを忘れてはならないのだと。廃炉というが、これから100年200年経ってもおよそ達成できるはずのものではない。ふるさとを奪われた数多の人々、そして事故の責任を誰一人としてとらない現状において、収束などということは一切ないのだと。番組では、福島第一原発の今を詳しく伺いながら、起こってしまった過酷な事故と、私たちはこの先どう向き合っていったらよいかを考えます。