Vol.57 藤原辰史さん「パンデミックの中で農業を考える」
ゲスト:藤原辰史さん(京都大学人文科学研究所准教授)
人間の生命、健康を支えるために最も重要なもののひとつが、何といっても食料を生む農業と言えます。不器用に膨張してしまったいびつな資本主義社会においては、その当たり前が徹底的に蔑ろにされ、あらゆる物事のプライオリティが、金や利益の大きさで決まるようになってしまいました。そして、その中でのパンデミックです。国際社会は、地球規模の惨禍にあっても目を覚ますことなく、なおも利潤争いに暇がない中、その結果としてこれからも大切な恵みを生む大地や海が崩壊し続けていくのでしょう。
そんな中今回は、農業の再生による社会の再構築を研究されておられる藤原辰史先生にお話しを伺うことができました。藤原先生は、新自由主義による社会の破壊に対して、農業や食料を通じてその克服の道を研究されておられます。今回のインタビューでは、パンデミック後の世界はどう変わるべきなのか、そんな課題も見えてくる時間となりました。特に1次2次世界大戦の軍需産業やナチスによるプロバガンダなどに、農業が深く関与していたというお話には、言葉を失うほど驚愕させられました。
農業なんて地味な話もういいわ、などと思いがちなあなた!しかしこのインタビューには、目から鱗の新しい知見、発見が満載です。そして中村哲さんの遺志と同じくして、私たちは人の生命を支える農業の大切さを肌身に感じて、パンデミックの反省を胸にアフターコロナを生きていくべきではないかと思うのです。
藤原先生は、日本の「小農」に一筋の光があるのだとおっしゃいます。圧巻の1時間、どうぞごゆっくりお聴きください。
番組でご紹介した本
縁食論 / 藤原辰史 (ミシマ社)
※今回、新型コロナ感染症予防のためのリモート収録の不具合から、音声が乱れお聞き苦しい部分がございますことをお詫びいたします。どうぞご容赦くださいませ。
00:03 前枠 TM~
04:16 前半 Jingle~
28:08 後半① Jingle~
40:22 後半② Jingle~
55:42 後枠 ETM~
58:30 アナ尻
60:00 曲尻
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